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テリー・メルチャー逝く

T・メルチャー氏死去 米音楽プロデューサー

 テリー・メルチャー氏(米音楽プロデューサー兼作曲家)ロイター通信によると、19日、米ロサンゼルス・ビバリーヒルズの自宅でがんのため死去、62歳。
 女優兼歌手ドリス・デイと最初の夫との間に生まれた。コロンビア・レコードで多くの曲をプロデュースし、1960年代に、後にビーチボーイズのメンバーとなるブルース・ジョンストンと組んで、歌手としても活躍。またビーチボーイズの大ヒット曲で、88年のゴールデン・グローブ賞にノミネートされた映画「カクテル」の挿入歌「ココモ」の曲づくりにも携わった。(共同)
http://www.sankei.co.jp/news/041122/bun051.htm

041124_01.jpg 一般にはザ・バーズ、ポール・リヴィアとレイダースのレコード・プロデューサーとして、またオールディーズ・ファンにはサーフィン、ホットロッド、ソフト・ロック、フォーク・ロック、ウエストコースト系ロック、そして70年代初期におけるポップ・ミュージックの陰の大物として知られておりました。
 1973年リプリーズからリリースされたソロ・アルバム(写真左)がコケてからは低迷期で、1976年には自身の会社イクィノックス・レコードが倒産、活動の場をイギリスに移していたそうです。
 80年代のビーチ・ボーイズ・リバイバルと、88年の『ココモ』の大ヒットでひさびさに脚光を浴びましたが、サウンド的には過去のスタイルに根ざしたものであって、新しさがあったわけではありませんでした。
 90年代以降の動静については私は何も知りません。
 しかしビバリーヒルズの自宅で身罷ったということは、晩年もそこそこの暮らしだったのでしょう。

 日本でその名が紹介されたのはテリー・デイ名義の『ソルジャー(少年兵)』(下左)の時でしょうか。米では1962年末にリリースされた2枚目のシングルで、プロデュースはフィル・スペクター、アレンジはジャック・ニッチェです。
 秀逸な詞のついた日本語カバーはキングレコードの紀本ヨシオが録音(下右)。残念ながらあまり話題にはなりませんでした。

 そして1963年にブルース・ジョンストンと共作したザ・リップ・コーズの『バイクでバイバイ』(上左)。日本盤では何故かザ・リップ・コードと印刷されてました。B面は無名時代のニール・ダイアモンドの自作自演曲(メロディは『ブルー・ムーン』のパクリです)。
 リップ・コーズはこのあと『ヘイ・リトル・コブラ』のヒットを出しますが、そのレコードのリードボーカルはブルース・ジョンストンではないかと云われております。
ブルース&テリー名義の第2弾『青春の渚』はサーフィン・ミュージックの名曲として今も多くの人々に愛されてますね。その日本語カバーはスリー・ファンキーズが歌いました(上右)。

¶postscript―*

グレン・キャンベルらがカントリー音楽の殿堂入り

 米カントリー音楽界で、ミュージシャンのグレン・キャンベル、グループのアラバマ、ハーモニカ奏者のデフォード・ベイリーが新たに殿堂入りする。米カントリー・ミュージック協会(CMA)が29日明らかにした。
 CMAのディレクター、エド・ベンソン氏によると、表彰式は11月15日、ニューヨークのマディソンスクエアガーデンで開かれる第39回年間CMA賞授賞式の中で行われる。
 グレン・キャンベルはアーカンソー州生まれで、代表曲は「ラインストーン・カウボーイ」。1964―65年にはビーチボーイズとツアーしたほか、ジョン・ウェインの映画「勇気ある追跡(True Grit)」で共演したこともある。75曲以上がカントリー・チャート入りした。
 アラバマは、古今カントリー音楽界で最も売れたグループ。
 デフォード・ベイリーは1982年に死去したハーモニカ奏者。カントリー音楽家の登竜門ともいわれる公開ラジオショー「グランド・オール・オプリー」にレギュラー出演した初の黒人ミュージシャンだった。観客の受けの良さとは裏腹に、人種差別の時代のため車中での寝食を強いられ、「苦痛」を口にしたこともあったという。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050830-00000159-reu-ent

グレン・キャンベルは有能なセッション・マン(ギタリスト)として早くからその地位を築いておりました。ビーチボーイズとツアーしたというのもあくまで助っ人ですね。
何といってもあの『恋はフェニックス』、お経みたいな歌だとよく云われましたが、あのヒットで一般には認知された観があります。あれは私は60年代の挽歌であったと、そのように思ってます。
(2005年8月31日)

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